産業医のスポット契約とは?どんな仕組みなのか解説します
【目次】
産業医のスポット契約とは?どんな仕組みなのか解説します
自社企業で産業医と契約していない、
もしくは契約できない時に役立つのが、
産業医のスポット契約です。
産業医のスポット契約を行うことにより、
条件を満たせば回数と時間を決めることで実質的にどんな企業でも産業医に様々な相談をすることができるでしょう。
スポット契約をするための条件や費用相場などを知って、
産業医への相談を検討してみてはいかがでしょうか。
それでは、産業医のスポット契約とはどんな仕組みなのかなどについてご説明しましょう。
産業医のスポット契約とは?
産業医のスポット契約と聞いても
どんなものなのか分からない人も多いのではないでしょうか。
まずはスポット契約とはどんなものなのか知ることで、
自社で検討しやすくなるかもしれません。
回数と時間を決めて面談する方法
産業医のスポット契約とは、
回数と時間を決めて面談する方法です。
基本的に産業医選任義務がある企業は
産業医を選任して契約していますが、
産業医選任義務がない企業や事業所は産業医を選任するかどうかは自由です。
ただし、状況によって産業医との面談が必要になることもあるでしょう。
そんな時に企業や事業所側が産業医を必要とした時に、
希望する日時や場所で従業員と面談ができるのがスポット契約の特徴です。
回数や時間を決める必要性がありますが、
ストレスチェックが必要になった時や、産業医がいない時、健康診断で異常が見られる従業員がいる時など、様々な場面で必要になった時に活用できるでしょう。
さらに、既に産業医と契約している企業でもスポット契約を活用できるのがポイントです。
産業医のスポット契約をするための条件
産業医のスポット契約をするための条件は、基本的にありません。
というのも、産業医の選任義務が発生するのは事業場ごとの従業員数が50人以上なのに対し、スポット契約を行う場合は事業場ごとに1人~49人の従業員がいる状態でも活用できます。
つまり、産業医選任義務がない企業や事業場でも産業医のスポット契約ができるのが
産業医のスポット契約を行う時の費用相場
産業医のスポット契約を行う時の費用相場は、
スポット契約を行う回数や時間、
業務内容や地域、探す方法などによって大きく違ってきます。
産業医の紹介会社に依頼した場合の費用相場は、
1回につき3万2,000円~10万円程度となっており、
産業医事務所に依頼する場合は1回につき10万円以上が相場となっています。
あくまで参考程度の費用相場ではありますが、
いずれにしてもスポット契約の利用を検討している場合は紹介会社ごとにどのくらいの費用がかかるのか比較することが重要です。
スポット契約は基本的に必要になった時だけ契約する以上、
回数や時間、実施する業務内容が増えるほど費用も高くなります。
事前に費用相場を比較した上で決めることで、
無駄なくコストを抑えながらスポット契約ができるでしょう。
産業医のスポット契約を行うメリット
産業医のスポット契約を行うメリットは、以下の通りです。
- 従業員のケアができる
- 企業のニーズに合わせて対応できる
- 必要な時だけ面談ができる
- 出費が抑えられる
それでは、 産業医のスポット契約を行うメリットについてご説明しましょう。
従業員のケアができる
従業員のケアはどんな企業や事業場であっても絶対に欠かすことはできません。
近年では従業員のメンタルヘルスケアが必要な場面が非常に多くなっており、特に従業員数が少ない企業や事業場ほどメンタルヘルスが必要とされる傾向にあります。
従業員数が少ないほど一人一人の負担が重くなりやすいため、
心身共に疲弊しやすくなるでしょう。
時には長時間労働をすることもあるかもしれませんし、
ストレス負荷がかかりすぎて不調をきたす可能性がある場合は産業医との面談が必要です。
従業員数が少ない事業場ほど産業医のスポット契約の恩恵が強く受けられるのではないでしょうか。
企業のニーズに合わせて対応できる
産業医のスポット契約は企業のニーズに合わせて対応できるのが大きなメリットです。
既に産業医と契約している企業でもスポット契約ができるのは、
その時の状況に合わせて適切な産業医と面談できるからです。
女性が多い職場の場合、
男性の産業医だと相談しにくいこともあるでしょう。
男性の産業医では相談しにくい状況だと、
効率良くメンタルケアを行うことができません。
この場合、
女性の産業医とスポット契約を行うことで相談しやすくなるなど、
その時のニーズに合わせて産業医とスポット契約できるのが大きなメリットです。
必要な時だけ面談ができる
産業医のスポット契約は、
様々な状況下で必要な時だけ面談ができるのが大きなメリットです。
長時間労働者や高ストレス者、
その他に産業医との面談が必要になったら、
すぐにでもスポット契約を行って面談ができます。
特に産業医の中にはそれぞれ得意分野があるため、
既に産業医を選任していても不得意な分野にあたって
対応できない可能性があるでしょう。
そんな時に不得意な分野に対応している
産業医のスポット契約を行うことで、
柔軟にケアができるのが大きなポイントです。
出費が抑えられる
産業医のスポット契約のメリットは、
必要な回数や時間を指定して契約するタイプなので、
必要になった時だけスポット契約することで無駄な出費が抑えられることです。
従業員のケアや面談が必要になった時だけスポット契約ができるため、費用を抑えつつ効率良くケアができるのがポイントです。
産業医のスポット契約を行うデメリット
産業医のスポット契約を行うデメリットは、以下の通りです。
• 紹介会社を利用すると担当医師が毎回違う可能性がある
• 面談費用が高め
それでは、 産業医のスポット契約を行うデメリットについてご説明しましょう。
紹介会社を利用すると担当医師が毎回違う可能性がある
産業医の紹介会社を利用した場合、担当する医師が毎回違う可能性があるのが大きなデメリットです。
産業医に相談するなら毎回同じ人が担当になっていることで安心して相談できますが、毎回違う産業医が担当する可能性があるとなると、もう一度最初から状況を説明することになります。
信頼関係をもう一度築かなければならないため、逆に従業員に負担をかけてしまう可能性があるでしょう。
面談費用が高め
産業医のスポット契約は基本的に面談費用が高めなのもデメリットです。
もちろん契約する回数が少なく、時間も短いほど費用が抑えられますが、それで従業員のメンタルケアが終わるとは限りません。メンタルケアが必要になった分だけスポット契約を行うとなれば、その分高い費用がかかり続けてしまいます。
もしも何回も産業医のスポット契約を行う必要性があった場合は、嘱託産業医との契約を検討した方が良いかもしれません。
産業医とスポット契約する方法
産業医とスポット契約する方法は、以下の通りです。
- 知り合いの産業医に相談する
- 医師会に相談する
- 産業医マッチングサービスを利用する
それでは、産業医とスポット契約する方法についてご説明しましょう。
知り合いの産業医に相談する
産業医とスポット契約を行う場合、
知り合いの産業医に相談するのがおすすめです。
産業医のスケジュールに余裕があれば、
対応してくれる可能性があります。
この場合、産業医のスポット契約に対応しているか、
自社のニーズに合った産業医かどうかチェックしましょう。
医師会に相談する
職能団体である医師会に相談するのもアリです。
自分で産業医を探すとなると、
全ての医師が産業医の資格を取得しているとは限らず、
産業医の資格を持っていたとしてもスポット契約に対応しているとは限りません。
したがって、
産業医資格を取得していてスポット契約にも対応しており、
自社のニーズに合うかどうかを調べる必要性があります。
そこで医師会に相談することで、
産業医資格を取得していてスポット契約にも対応しており、
自社のニーズに合う産業医を紹介してくれます。
産業医マッチングサービスを利用する
産業医マッチングサービスを利用することで、
自社のニーズにある産業医を紹介してくれます。
産業医マッチングサービスが仲介することで
効率良く産業医を探してくれますが、
仲介手数料がかかる点には注意しましょう。
ただ、仲介してくれることで自分で産業医を探したり交渉したりする必要性がなくなり、質が高い産業医に依頼できるので、安心して自社のニーズに合った産業医とスポット契約ができるでしょう。
まとめ
産業医とスポット契約は
産業医選任義務がない企業や事業場でも利用できるので、
実質全ての企業や事業場で産業医によるメンタルケアができると言えるでしょう。
産業医のスポット契約は回数や時間など
様々な要素によって費用相場が変わるため、
実際にどのくらいの費用がかかるのかチェックする必要性があります。
以下のサイトではスポット契約が可能なサービスを絞り込んで検索できるので、スポット契約ができるサービスを探す際に有効活用できます。
https://sangyoui-guide.com/
既に産業医と契約している場合でもスポット契約できるので、
自社でスポット契約が必要になった場合は是非ともスポット契約に対応している産業医を探してみてはいかがでしょうか。