大企業には「健康管理室」があり、主に従業員の健康管理を行っています。
最近では新型コロナウイルスの影響もあり、「健康管理室」の導入や見直しを検討する企業が増え始めています。
ここでは「健康管理室」の正しい在り方や課題点、産業医を探す際のポイントも解説します。
・健康管理室の役割と業務内容
・産業医を探す際のポイント
1. 健康管理室とは
2. 健康管理室の正しい役割とは
①健康診断
②健康相談・指導
③労働衛生教育
④健康障害の原因と再発防止
3. 健康管理室の課題点
4. 産業医を探す際のポイント
「健康管理室」とは、主に従業員の健康管理を行う部署のひとつです。
そこには、産業医、保健師、安全衛生管理者などの産業保健スタッフがいて、会社で働く従業員の健康管理業務として、健康診断を実施し場合によっては面談、保険指導、メンタルまで健康相談などを行います。
健康管理で一番大切なのは健康意識を高め、病気の予防をしていき、一人ひとりの従業員の健康のため、産業医と協力し健康管理を行うことです。
例えば、過度な長時間労働や残業などにより心身の不調が続いたり、昨今では新型コロナウイルスの流行などによって業務に支障が出てくることも。。
従業員が心と身体が健康であることによって商品やサービスの質、要するに仕事の質が上がり、業績アップにも繋がります。
産業医は従業員の健康診断を行い、その結果をチェックしながら適切な判断をし、必要に応じ面談を通じて指導・助言をします。ここで産業医に求められることが、適切な判定をすることです。
特に新型コロナウイルスの影響により、健康診断の結果による安全配慮の義務の範囲が拡大しています。
基礎疾患のある従業員にとって、命に関わる問題になることから、適切な判断や対策を行う必要性が企業に求められています。
日常の健康相談や指導、ストレスチェックも行います。
2015年12月に導入されたストレスチェック制度は、労働者のストレスレベルを把握し、労働者がメンタルヘルス不調に陥ることを予防するためのものです。
調査票を用いてストレスレベルを点数化し、高ストレス者を選定、医師による面接指導の要否を判断します。
時間外・休日労働時間が1ヶ月あたり80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる労働者に対して、申し出があった場合「長時間労働者面接指導」を行います。
労働者が50名超となった事業場では、衛生委員会を開催しなければなりません(労働安全衛生法18条)。
・統括衛生安全管理者1名以上(経営者・支店長・総務部長など)
・衛生管理者1名以上(衛生管理者の資格を持つ社員・管理職)
・産業医1名以上
上記のメンバーで社内の衛生に関することを調査・審議して、その結果をまとめ従業員に意見します。従業員がその意見に沿って対策を講じることで、労働環境における衛生が維持・改善されるのです。
審議する内容は健康管理室の正しい役割の他にも季節性のあるもの、例えば3.4月は花粉症、7・8月は熱中症、12.1月はインフルエンザなどその時々で話題になっているものなどもテーマに挙げて審議します。昨今ではコロナウイルスに対しての感染症対策が組み込まれることも多いでしょう。
衛生委員会への参加も産業医の大切な役割の1つとなります。
産業医は少なくとも毎月一回、従業員の健康障害を防止するため、作業場を巡視します。
産業医は、職場の安全配慮の観点から、作業環境管理、作業管理、健康管理の観点から、適切な指導を行う必要があります。
【防災・安全】
・非常口、非常経路
・消化器
・キャビネット等の設置状況
・防災備品
【オフィス環境】
・温度湿度調整
・コンセント等の電気用具管理
・衛生面から備品管理、ゴミの分別、トイレ、給油室、冷蔵庫等
【感染症対策】
・感染症予防の観点から、1m以上の距離(可能であれば2m)のソーシャルディスタンスが配慮されているか
・感染症予防の観点から、マスクのほか、透明のプラスチック等で飛沫感染を防ぐ仕様となっているか
・感染症予防の観点から、定期的な換気、空調となっているか
このように作業場を巡視し、衛生状態に有害の恐れがあるときは、従業員の健康障害を防止するため必要な措置を講じていくことも大切な役割となります。
健康管理室を置く大企業の場合、常勤の産業医を雇用するケースが一般的です。
離職には様々な理由がありますが、ひとつの理由として年収が挙げられます。
どうしても高い人件費に投資しづらいとう現実があり、臨床医に比べると比較的年収が抑えられて、雇用されていることが多いです。
そのため産業医が新しい職場を求め、3年以上雇用することが難しく離職してしまうといったケースです。
「産業医の交代」は新しい産業医に来てもらって終わりではなく、その旨を衛生委員会に報告しなければなりません。法令で決まった期日内に産業医を探す必要もあります。
ストレスチェック 、健康診断のデータ化と事後措置、休職者の対応、メンタルヘルス予防等、休職に健康管理室に求められている役割は大きくなってきている一方、コロナウイルスの影響でテレワークが普及しており、サポート方法の転換が求められるなど、変化が大きく業務内容がブラックボックス化してきていることが課題点です。
もともと医療職中心のチームであり、もちろん個々が産業保健のスペシャリストであることは当然なのですが、ITやソフトウェアを駆使した業務スタイルに慣れていない、業務改善、生産性向上といった具体的な行動への落とし込みに慣れていない産業医保健師も多いです。
産業医を探す方法を知っていても、産業医を探す際のポイントをある程度見極めていなければ、本当に質の高い産業医を見つけることは難しいです。
これから産業医を探す際のポイントを挙げていきます。
産業医もピンからキリまで存在しますし、産業医は皆、最初は初めてからのスタートです。
ですが、より信頼できる産業医を探す場合、産業医としての経験がより豊富な医師を選任することでリスクを軽減させることができるかもしれません。
産業医歴が何年程度なのか、これまで対応した実績はどの程度あるのか、産業医としての経験を事前に確認しておくことも大切です。
産業医の探し方はいくつかの方法があり、「産業医紹介サービスの利用」「地域の医師会に相談」「近隣の医療機関へ相談」などがありますが、近年は「産業医紹介サービス」を利用することが主流になってきています。
産業医スキルを見極める目も、産業医紹介サービスには必要です。
経験社数・年数や報酬額といった書面上のことももちろん大切ですが、面接を通してどのようなポイントをチェックするべきか積極的にアドバイスしてくれる産業医紹介サービスを選ぶのをオススメします。
そのために、産業医紹介サービス自身が会社の事業内容や働き方について理解を深める必要があります。 事前にヒアリングを重ねて、企業側の要望を聞くだけでなく、産業医を選任することでどのような健康管理体制を提案してくれるのかも、産業医紹介サービスを選ぶチェックポイントになります。
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